社風をつくるものは何か

社風をつくるものは何か

 

諸行無常という言葉があるように、世の中は常に変化しています。

特に現代は、テクノロジーの進化によってあらゆるものを取り巻く環境が複雑さを増し、

将来の予測が困難な状況になるからVUCA(ブーカ)の時代と呼ばれています。

 

Volatility:変動性、Uncertainty:不確実性、Complexity:複雑性、Ambiguity:曖昧性、

 

ダーウィンの進化論でこう言われています。

 

「最も強い者が生き残るのではなく、

最も賢い者が生き延びるのでもない。

唯一生き残れることが出来るのは、

変化できる者である」

 

会社経営でも同じことが言えます。

ビジネス環境が激しく変化しているにも関わらず

何も変わらない組織や個人は生き残れません。

 

今まで問題ないから、これからも問題ないと断言できますか?

 

まずは様々なものが変化していることに気づく事が大切です。

そして常にこのままでいのかと自問自答する機会を用意すれば、ちょっとした変化にも気づき、

本質が見えてくるかもしれません。

 

昨年、数店舗展開している販売飲食店の経営者の方から、以下のご相談を受けました。

 

「最近会社を辞めたいと言う従業員がポツポツと出てきた。

理由を聞いても当たり障りのない理由しか話さず、はっきりしない。

また人手不足の影響なのか、採用活動もうまくいかなくて困っている。

店舗展開してきたが、色々な面で将来が心配だ」

 

さらに話をお伺いしていくと、

 

先代の社長から会社を継いで二代目となり、

父親のやってきた慎重な経営を否定してもっと店を大きくしていこうと頑張ってきたそうです。

 

そうした中で、経営者の方と従業員との間には、

会社経営の考え方に関して大きなズレが生じている事が判明しました。

 

そこで弊社では、目標制度・等級制度・評価制度を組み合わせて、

組織と個人の両面から「何のために」経営するのかという事業の目的を再確認し、

経営の拠り所となる”軸”、つまり経営理念や社是を改めて考え直す機会を提案しました。

 

そうした過程で、経営者が独りよがりに経営をしてきたことが浮き彫りになり、

また一緒に働いている従業員に対して感謝の気持ちが足りず、

お客様や地域社会に支えらていることもすっかり忘れて経営をしていたと反省をされました。

 

ビジョンやミッションは何か

顧客は誰か

顧客にとっての価値は何か

我々にとっての成果は何か

戦略や計画は何か

その他、様々なことを自問自答。

 

その後、経営者の方は、

自分の使命は「人」をつくる事だと再定義。

 

『モノづくりの前に、人づくりが大事。

モノ・カネ・情報という経営資源がいかに豊かでも、それを活かせる人材がなければ企業は成長できない。

人財育成と採用は、コストではなく投資。

事業や利益を上げる手段として人づくりをするのではなく、人づくりをする手段として事業があり利益がある。

長期にわたって価値を生み出すのは、

事業ではなく人材だ』

 

と今までの経営を見直しました。

 

その結果、経営者の経営哲学はもちろん、

会社の存在意義や目指すべき方向性も明確になり、

従業員とも価値観が共有された事で、コミュニケーションが良くなりました。

 

それから社員は仕事を心から楽しむようになり、

人としても成長していきます。

そうした社風が形成されてからは、会社を辞めるという従業員はいなくなり、

今では採用活動にも自信を持って取り組むことができています。

次の世代に向けて、しっかりと会社を繋いでいく体制が見えてきました。

 

現在でも仕事(技術)より人間性(心)を重視して、

人財育成をされており、

頑張っている従業員には、しっかりと物心両方で報いているそうです。

 

人が集まれば、組織になり、社風ができる。

社風を良くするのは、経営者の経営哲学であり

経営戦略です。

 

それを肌で経験しました。

 

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弊社の HR Strategy では、

以下の機能を使用して、経営者の経営哲学や経営戦略を実現できます。

 

1)ミッション・ビジョン・バリューなどを定める「目標制度」機能。

 

2)会社の価値観や従業員に求めるものを明確にする「等級制度」機能。

 

3)頑張ったら報われる「評価制度」機能。

 

詳しくは、資料をご請求ください。

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