なぜHRの後にStrategyをつけたのか その1

なぜHRの後にStrategyをつけたのか その1

 

早速ですが、

皆さんは「戦略」= Strategy の

語源をご存知でしょうか?

 

「戦略」の語源は、

ギリシャ語の stratēgos から派生したもので

「将軍の術」を意味しました。

 

(「戦略」には戦術や策略も含まれています)

 

経営者の方々は、歴史好きの方がとても多いです。

戦国武将では、武田信玄や織田信長が好きな方、

または孫子の兵法を愛読されている方も多いです。

 

なお私は「戦略」という言葉から

真っ先に思い浮かぶ英雄が2人います。

 

その英雄とは、

アレクサンドロス3世 (アレキサンダー大王)と

名将ハンニバルです。

 

どちらも2,000年以上経た現在でも、

各国の軍事組織から研究対象になっている

天才戦略家です。

 

この2人から

「戦略」の重要性を理解する事ができます。

 

当時の戦いにおいては、

兵の数・武器・馬・輸送・食料・情報収集・

地形・季節や天候・他国との外交力など

様々な要素が複合的に絡み、

全てを考慮して戦う必要がありました。

さらには、戦場の流れや人間心理を読む

勝負勘や人間観も求められます。

 

しかしこの2人の英雄が示した

最も重要な要素は「戦略」でした。

(さらに細かく言えば、判断力・決断力も優れていた)

 

戦場においてこの「戦略」の違いが、

勝敗の明暗を分ける大きな要素であることは、

この2人の英雄の戦い方からよく理解できます。

 

本題から外れてしまうので

これ以上の解説は控えますが、

もし興味のある方がいれば、

この2人の英雄の戦い方を調べてみてください。

 

いかに「戦略」が重要かを理解する事ができます。

(追々機会があれば、事例などご紹介できればと思います)

 

話を続けますが、

「戦略」という言葉が軍事上の意味で

広く使われるようになったのは18世紀末からで、

それ以降は日常的に使用される言葉になりました。

 

*余談ですが「戦略」と「戦術」の違いについて。

 

・「戦略」とは

  最終的な目的や目標を達成するために

  今後とるべきアクションプラン。

 

・「戦術」とは

  戦略を達成するための具体的な行動。

 

現在の会社経営で言えば、

「戦略」=「事業計画書」

と言い換えることができます。

 

英語で言えば、

Strategy Statement (戦略文章)ですが、

皆さんの会社には、

どんな「戦略」や「事業計画書」がありますか?

 

Strategy Statement (戦略文章)

 

弊社はこの

Strategy Statement (戦略文章)

を重要視しています。

 

なぜ Strategy Statement が重要なのか?

どのように作成すればいいのか?

何を意識して作成すればいいのか?

 

詳しくは弊社サービスをご利用いただける

お客様のみにお伝えしますが、

ここでは初歩段階の事柄について

ご説明したいと思います。

 

以下が型になります。

 

戦略プロセス Strategy Process

戦略的思考 Strategic Thinking

戦略計画   Strategic Planning

 

それぞれ説明します。

 

戦略プロセスの原則

・戦略的思考は戦略計画よりも重要

・戦略の本質は、目標・範囲・競争優位性・

 ロジックを説明する文章である。

・戦略は基本的に「創造」のプロセス

・戦略は企業トップだけの責任や問題ではない

・組織と戦略は極めて密接に関係している

・優れた計画を立てても、戦略は予想も

 しなかった方向に進行する

・全社戦略は、事業戦略に「価値」を

 付加しなくてはならない

 

戦略計画

・ミッションやビジョンの説明

・長期目標を含む戦略の説明

・企業の資産・組織・外部環境の評価

・長期目標の達成度合いを示す戦略的ベンチマーク

・長期目標を達成するために必要な主要分野

 や方向づけの説明

・戦略計画の期間内に達成すべき具体的な目標

・各目標を達成するために必要な行動計画と戦術

・財務業績を示す指標

 

図でお示ししたとおり

この戦略プロセスから戦略計画に導くのは

戦略的思考です。

 

アレクサンドロス3世も

ハンニバルも、

この戦略的思考が優れていました。

 

では現在のビジネスにおいて

この戦略的思考

何をすればいいのか どこに目指せばいいのか

 

一つのヒントをご提案したいと思います。

 

戦略的思考をどう活かすか

 

結論から言えば、

独自の能力を構築し、

競争優位性を高めて、

価値を創造し、その価値を獲得する事です。

 

現代社会は変化の激しい時代です。

それだけ生き残るのが難しい状況なのです。

 

今までのように、

既存の考え方や価値観、

あるいは経営のやり方では通用しなくなります。

 

なお競争優位性を高めるためには

以下の2つが大切です。

 

ポジション Positional Advantages

組織能力  Capability Advantages

 

ポジションとは、競合他社との差別化であり

組織能力とは、技術や知的資産力はもちろん、

柔軟性や実行力なども含まれます。

 

いわゆるこの2つが

独自の能力 Distinctive Competence

を構成し、そこから競争優位性が生まれ、

最終的にそれが価値の創造や獲得へと繋がります。

 

皆さんの会社にある、

独自の能力」とは何でしょうか?

 

他社に負けない「独自の能力があれば

持続的な競争優位性が確保できます。

Sustinable Competitive Advantage

 

それらは戦略的思考から生まれてくるもの

であると弊社では考えております。

 

次回のコラムでは、

この戦略的思考

具体的な経営手法に落とし込んで

解説していきたいと思います。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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